〜飲食店を開業したい〜コンセプト設計

~繁盛店とそうでないお店の大きな違い~

繁盛しているお店と、そうでないお店の大きな違いは何でしょうか?

それは、コンセプトにあります。

繁盛しているお店には、必ずしっかりとしたコンセプトがあります。

そして、常連客はお店のコンセプトをしっかり理解されている。

お客様がコンセプトを理解してくれるということは、お店作りに協力してくれているということです。

私が週に何度も通う地元のBARのマスターがよく口にする言葉があります。

『お店の半分はお客様で作られている』

そうなんです。

いざ開店したら、そこはお客様のための空間です。

その空間を占めるお客様が全くコンセプトを理解してくれなかったらどうでしょう?

お店とお客様の良い関係っていうのは築けないかも知れません。

では、どうやって常連さんはお店のコンセプトを理解しているのでしょう。

 

それは、お店側の努力です。

繁盛店は日々お客様に、お店のコンセプトを伝える努力をしています。

その中で、自分の店にしかないウリを作っています。

それは商品であったり、接客であったり、雰囲気であったり、様々です。

 

繁盛しているお店、そこにはブレないコンセプトがあります。

 

売り上げが落ちてくると、あれこれ取り入れたくもなります。

常連客からのリクエストを全て受け入れてしまうなど、不安要素によるコンセプトのズレの連鎖が始まります。

コンセプトのズレが生じない為に、最初に強いブレないコンセプトを作りましょう。

 

 

〜コンセプトとはどういうもの?〜

コンセプトとは、お店と軸・核となるものです。

お店として貫かなければならない、理念のようなものです。

と、言うと難しく聞こえてしまいますが、、、

 

では、何故、飲食店を開業しようと考えたのですか?

どんな思いがあり、飲食店を開業したいと考えたのですか?

お客様に何を伝えたくて、飲食店を開業したいのですか?

 

この答えがコンセプトです。

本来、コンセプトとはシンプルなものです。

伝えたいものが沢山あると、なかなかひとつでさえも伝わらなかったりするものです。

しかし色々な思いがあると思いますので、まずは全て書き出してみましょう。

書き出して削っていけば良いのです。

 

最終的に残ったものが、あなたのお店の軸となるコンセプトです。

 

〜コンセプト作りに必要なもの〜

まず、コンセプト作りで重要なのは『誰に何を提供する店か』

『何のため』『誰のため』にお店を始めたいのか。

数ある飲食店の中で、繁盛し続けるには、それなりの理由が必要です。

何のために誰のために、そしてお客様にお店の存在価値を充分に理解して頂く。

そして、数ある飲食店の中から選んで頂くにはお店のウリが必要です。

次に、お店のウリをひとつ決めましょう。

 

 

お店のウリが決まれば、次にそれを誰に提供するのかです。

 

 

お店のウリと誰に提供したいか(ターゲット)が決まれば、あとは方法を考えるだけです。

 

~5W1Hとは?~

5W1H

という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。

 

コンセプト設計に必要な要素、それが5W1Hと言われています。

 

Who: 誰に

When: いつ

Where: どこで

What: 何を

Why: なぜ

How: どのように

5W1Hをひとつひとつ考えてみましょう。

 

*Who:ターゲットが決まれば、そのターゲットをもっと具体化していきます。

ペルソナの法則をご存知でしょうか?

ペルソナとは、元来古典劇において役者が用いた『仮面』のことですが、心理学者のユングが『人間の外的側面』の概念をペルソナと呼んだことから、マーケティング業界では、もっとも重要なユーザーモデルの意味で使われています。

年齢・性別・職業・勤務先・年収・居住地など、具体化し、自分が求めているターゲットを、実存する人物のように作りあげていくのです。

ターゲットが具体化してくれば、見えない部分も見えてきます。

 

ターゲットが毎日通いたくなるお店とはどんな店だろう?

仕事帰りに勤務地の近くで一杯飲んで帰るのかな?

それとも地元に着いてから、ゆっくり寄り道したくなるのかな?

と、いろいろとターゲットについて考えるのです。

 

 

*When: どの時間帯をメインに営業するのか。ターゲットをイメージした時に、顧客が訪れる時間をメインに営業時間を設定します。

 

 

*Where: どこで開業するのか。たとえば、OLをターゲットとしていて、駅から徒歩30分の住宅街で経営しても意味がないように、立地条件もターゲットによって絞られてきます。また、コンセプトに一致していても、全く人が集まらないような立地ではお店を認知してもらえるまで相当な時間がかかります。立地選びはある程度、立地のリサーチをしておいたほうが良いでしょう。

 

*What: 何を売るのか。大まかなジャンルは開業を考えた時点で決まっている方がほとんどかと思います。ジャンルが決まっていれば、次にどんな商品をどう提供するのかを考えます。この時点で原価率の計算も忘れずに。

 

*Why: なぜ? Whyは冒頭でお話したとおりです。なぜ開業したいのか。そこに、どんな思いがあるのか。

 

*How: どんな風に売るのか。接客方法や店内演出や広告宣伝などを考えます。ターゲットにどうしたら選ばれるか?ここでは沢山の案を出し合ってください。沢山の案の中からコレ!!!ってものが生まれるはずです。

 

~これでコンセプトは完成です~

以上のことを、より具体的に書き出してみましょう。

実際に紙に書いてみると、客観的に見えたりするものです。

違うなと思ったら、何度も書き直し、何度も何度もイメージをしなおすのです。

コンセプトとは、お店の軸・核となるものです。

今後、ブレないために、今の段階でしっかりとコンセプトを決めいってくださいね。

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中込 絵麻

中込 絵麻

調理師
1975年生まれ 東京都世田谷区出身 子供の頃から、飲食店の経営者であった父に憧れ、高校卒業と同時に調理師免許を取得するが、もうひとつの捨てられなかった夢「建築士」を目指し建築学科へと進学。 卒業後は内装設計会社へ就職し、設計~施工管理を担当する。 飲食店、病院、エステティックサロン、オフィス、住宅等を手掛ける。 手掛けた店舗の中には十数年経つ現在も売上をのばし続け繁盛店もあれば、オープンして数年後店舗の前を通ったら違う店舗になっていたという悲しい経験もあります。 夢を形にする幸せをお客様と共感したい。その幸せの形を継続させたい。 そんな強い思いの中、数々の経営者をサポートしてきた会計のプロである当事務所の代表税理士である中野克美と出会いなにか飲食店の皆様のお手伝いが出来ないだろうかと、このプロジェクトを立ち上げました。
中込 絵麻

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